少し前までは、躯体(鉄骨造・RC造・SRC造)が出来上がった後に、職人が現場で寸法を測定し材料を注文し、施工していました。今日では、設計者の施工図の承認がなければ施工できないため各業者とも、施工図を描くようになり、その施工図を基に材料を発注し施工するようになっています。とはいえ、建築物の全てを図面化するには、かなりの時間が必要なため、図面化されていない部分は職人の判断で施工しなければなりません。とりわけ、板金工は、つかみやはさみを用いての特殊な加工作業が必要です。施工図と職人の巧みな技によって、正確で美しい施工を行う事が出来ます。
工事解説
新居浜市総合文化施設は、外壁・屋根共に銅板菱葺きという工法で施工されています。外壁は、多くの曲線で構成されているため、既製品を使用できません。次ページの図面を見ていただけますとご理解して頂けると思いますが、菱葺きではありますが正方形ではなく平行四辺形です。また、一枚一枚大きさが異なります。複雑な建築物ゆえに図面を基に先行製作し、図面通りに仕上がった奇跡のような作品です。
工法解説
スレート屋根は、経年変化により硬化し割れやすくなります。留め具であるフックボルトも劣化が激しいものが多いのが現状です。スレート改修無塵工法は、既設スレート屋根の上に新規のフレームを取り付けその上に新規の金属屋根を施工します。屋根が2重になるため、断熱効果が期待できますし、建物内での作業は、通常通り行う事が出来ます。
工法解説
鬼の加工は、たたき、しぼり、ハゼ折り、等板金工の技術が試されると共に技術屋としての力量を示す絶好のオブジェです。
出来上がった際の満足感、充足感は他では味わえない特別なものがあります。
今回の作品は高さ1200 幅1800 程の大きさです。
工法解説
カラーチタンの一文字葺です。
非常にデリケートで硬い材料の為、加工や取付に高い技術を求められます。
工法解説
カラーチタンのハマグリとみの甲です。
ハマグリとみの甲をチタンで作成するには、チタンの特性を理解し、勾配に合わせ寸分違わず加工しないと取付が出来ません。
出来上がりは他の材料では味わえない達成感が得られます。